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沖縄の名産品といえば「泡盛」。瀬底島が位置する沖縄本島北部にも昔ながらの製法にこだわった酒造所が点在しています。そこで、今回ご紹介するのは泡盛をめぐる旅。ぜひお気に入りの味を見つけに出かけましょう。

泡盛と焼酎の違いとは?

泡盛と聞くと「沖縄で生まれた焼酎」といった認識をされている方が案外多いかもしれません。それもそのはず、酒税法上は九州地方で造られる各種本格焼酎と同じジャンル。原料を発酵させた「もろみ」を単式蒸留器によって蒸留します。

泡盛と焼酎の違いとは?

しかし、両者には大きな違いがあります。まず挙げられるのは原料。泡盛はタイ米(インディカ米)から造られ、独特のバニラのような甘い香りを特徴としています。また、仕込みに用いる麹も、焼酎が白麹であるのに対し、泡盛は黒麹を使用。黒麹は雑菌の繁殖を抑えるクエン酸を作り出すため、温暖な沖縄での酒造りに適しています。さらに多くの焼酎は、発酵を2段階に分けて行う「二次仕込み」で造られていますが、泡盛は発酵を1回で行う「全麹仕込み」が主流。これもまた、暖かい環境下で雑菌やもろみの腐敗を避けるために編み出された沖縄ならではの製法といえるでしょう。

泡盛の起源には諸説ありますが、15世紀頃、シャム(タイ)から当時の琉球王国へ伝わったというのがもっとも有力です。ただし、それ以前から蒸留酒が存在したという文献もあり、この地に古くから蒸留酒の文化が広がっていたことは間違いなさそうです。さまざまな国々との交易や文化交流が盛んに行われていた地の利を生かし、外国産米の使用に適した、独自の酒造りを発展させていったのでしょう。

泡盛を造る本部町の名蔵元へ

沖縄県内には、現在40を超える酒造所が点在し、それぞれに個性あふれる泡盛を製造しています。2022年1月から宿泊開始予定のザ・ビーチリゾート瀬底・ヒルトンクラブがある瀬底島周辺にも、泡盛の伝統を今に引き継ぐ酒造所がいくつかあります。リゾートに滞在される際には、観光の合間に立ち寄ってみてはいかがでしょう。

最初にご紹介したいのは、瀬底島が属する本部町の「山川酒造」。戦後1946年の創業で、とりわけ「古酒(クース)のやまかわ」と呼ばれるほど、長期熟成酒に定評がある蔵元さんです。

泡盛を造る本部町の名蔵元へ
「琉球泡盛 限定秘蔵酒かねやま」42度・720ml
「琉球泡盛 限定秘蔵酒かねやま」42度・720ml

もともと古酒は、3年以上熟成させた泡盛を指します。戦前には100年、200年、中には数百年に渡って保存された古酒もあったといわれていますが、戦火によってほぼ全てが消失してしまいました。そんな状況下で、「もう1度、100年古酒を世に送り出したい」という信念のもと、若い酒の出荷を一部抑えながら、じっくりと熟成させ続けてきたのが山川酒造でした。

現在この蔵で2大看板となっているのは、15年未満の熟成を経た「珊瑚礁」と、15年以上熟成させた限定秘蔵酒「かねやま」というブランドです。特に、50年の時を刻み、2017年から出荷量を抑えて販売が開始された「限定秘蔵酒かねやま」は、42度というアルコール度数を感じさせないなめらかな舌触り、芳醇でコクのあるまろやかな味わいが特長の逸品です。

いずれも蔵の隣にある「ショップやまかわ」で買い求めることが可能です。お店のスタッフに泡盛について質問してみたり、お気に入りの1本を見つけてリゾートで一献傾けるのもおすすめ。全国発送も行われているので、その場で購入した泡盛をギフトとして贈ることもできます。

なお、本来は店頭での試飲や蔵見学が行われていますが、現在は新型コロナウイルス感染防止のため一時的に休止中とのこと。状況が改善次第、再開される予定ですので、気になる方はホームページをチェックしてからお出かけください。

他にも見学可能な酒造所が

瀬底島から本部町へ渡り、海岸沿いに国道449号線を南へ行くと、かつて沖縄サミットの舞台となった名護市に着きます。ここには泡盛の蔵元として名高い酒造所の1つ、「ヘリオス酒造」があります。

他にも見学可能な酒造所が

ヘリオス酒造の本社および工場が立つ名護市許田は、もともと名水が涌き出でる地。1961年に、沖縄の名産であるサトウキビを使ったラム酒造りからはじまり、70年代末に泡盛の製造をスタートさせました。

古酒「くら」25度・720ml
古酒「くら」25度・720ml

この蔵の代表銘柄は、モンドセレクション最高金賞を受賞した「古酒 くら」や、本島北部に流れる轟の滝にちなんで名付けられた「轟(とどろき)」など。一般的に泡盛はステンレス製蒸留器で蒸留し、甕(かめ)やタンクに貯蔵するのが主流ですが、元来、ラム酒の製造が出発点だった酒造所らしく、県内で唯一、より熟成を促すといわれている銅製蒸留器を使っているのが大きな特長。伝統的な甕仕込みと一般的なタンク熟成に加え、樫樽でじっくりと原酒を寝かせる製法も行われているそうです。いうなれば、洋酒造りのノウハウが活かされた一杯。深い余韻や豊かな芳香をお楽しみください。

写真は、一の蔵
写真は、一の蔵

ヘリオス酒造でも、敷地内に併設された「古酒蔵ショップ」で、さまざまな商品を買い求めることができます。なお、工場見学は現在休止中ですので、再開のご案内などはホームページでご確認ください。

ただし、レンタカーで出かける場合、ドライバーさんは酒類の試飲ができませんのでご注意を。また、集落内の走行には制限速度(時速10km以内)が設けられていますので、くれぐれも節度とマナーを守り、安全運転を心がけてください。沖縄は本土よりタクシー料金が安いので、思い切って観光タクシーを利用するのも一案です。

いかがでしたか? 沖縄には他にもたくさんのブランドがあり、各酒造所ではさまざまな銘酒が生み出されています。

沖縄県が発信する観光情報WEBサイト「おきなわ物語」にも酒造所一覧が掲載されています。予約をすれば見学可能な酒造所が見つかる可能性もありますので、次のバケーションの計画に加えてみてはいかがでしょうか。お土産として購入したいくつかの泡盛を飲み比べてみるのも楽しそうですね。

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