パスポートと共にアメリカへの渡航・入国に不可欠となる「ESTA」。この記事では、申請の手順やアプリの活用方法、皆様から寄せられた「よくあるご質問」をまとめました。
ご存じの通り、ハワイをはじめ、アメリカ合衆国でのバケーションを楽しむ際に必要となるのが「ESTA(エスタ)」です。ESTAとは「Electronic System for Travel Authorization」の略称。アメリカへの渡航時、ビザ免除プログラム(VWP=Visa Waiver Program)に基づいて短期滞在旅行者に対して義務付けられている電子渡航認証システムです。
日本はVWP加盟国であるため、日本国籍のパスポートを取得していれば、最長90日間までの観光や商用目的の渡航においてビザは不要になりますが、その代わりにこのESTAの取得が必須となります。
ESTAはビザと異なり、オンラインでの申請・取得が簡単。この手続きをうっかり忘れてしまうと、入国はもとより航空機への搭乗そのものができなくなってしまいますので、ぜひ旅へ出かける前にチェックして、ご準備を怠らないようお願いします。
手続きの方法や申請手順
ESTAは、米国税関・国境警備局(CBP)のESTA公式サイトからオンラインで申請できます。通常、申請すると72時間以内に承認のメールが届きますが、渡航前の不要なトラブルを避けるためにも、出発日の72時間前までには申請を済ませておくことを強くおすすめします。
申請手順は以下の通りです。
1. ESTA公式サイトにアクセス
ESTAについてインターネット検索を行うと様々なサイトがヒットしますが、必ずESTA公式サイトから申請するようにしましょう。
かつて、この公式サイトは英語のみの案内だったため、申請作業を代行するサイトが数多く存在しました。しかし、現在は日本語で閲覧することが可能となり、悪質な仲介業者によって法外な手数料を請求されるといったトラブルが回避できるようになっています。しかしながら、いまだに類似の偽サイトへ誘導されてしまう場合あるので、必ずドメインが合衆国政府機関が使用する「.gov」であることをご確認ください。
2.「新規申請」から個人情報を入力
ガイダンスに従って、氏名、生年月日、パスポート情報、職業、連絡先、滞在先住所などを入力します。中にはいくつかのセキュリティに関する質問や、犯罪歴、渡航歴、健康状態などに関する質問もあります。いずれも正確に回答しましょう。
3. 申請料の支払い
クレジットカードやPayPalで$40を支払います(2025年11月現在)。
4. 申請完了とステータス確認
通常はすぐに結果が表示されますが、「保留」と表示された場合は前述の通り、最長で72時間かかることがあります。承認されると「ESTA APPROVED」と表示されます。
なお、承認されたESTAの有効期間は2年間。その間に複数回渡航が可能です。ただし、パスポートの有効期限が切れるとESTAも無効となりますのでご注意ください。パスポートの更新と共にESTAの再申請をお忘れなく。
申請に関する詳細は、以下の米国大使館公式解説ビデオをご確認ください。
便利なアプリ「ESTA Mobile」も活用しましょう
近年では、ESTA申請と確認をさらに手軽にするためにモバイルアプリケーションも登場しています。2023年から米国CBPが公式に提供している「ESTA Mobile(Android/iOS)」では、スマートフォンから直接申請・支払い・確認が可能です。
このアプリは、利便性が大きく向上しています。
・パスポートの読み取り機能(OCR)による自動入力
・顔写真の撮影とアップロード
・ステータス確認
・有効期限の通知など
ただし、アプリの場合は対応言語が限られるため、英語力に不安がある方はESTA公式サイトからの申請をおすすめします。とはいえ、アプリによる申請でも内容や手順はESTA公式サイトと同様。セキュリティ面においても安全性が高められているため安心です。
知っておきたい「グローバル・エントリー」
ハワイおよびアメリカ本土でのバケーションを頻繁に楽しまれるメンバー様に、ESTAに加えて注目していただきたいのが「グローバル・エントリー(Global Entry)」です。これは、アメリカ入国時の入国審査手続きを迅速かつ簡便に済ませることができる自動入国審査プログラム。ESTAとは別に事前のご登録や審査が必要です。
申請が承認されると空港では長蛇の列に並ばず、専用端末や専用レーンを使って短時間で入国手続きを終えることができます。
グローバル・エントリーは、2024年11月以降、日本のパスポート保持者も一定の条件を満たせば登録可能になりました。手続きは日本の法務省とアメリカ米国税関・国境警備局(CBP)両方で行い、申請にはオンライン登録に加えて面接(インタビュー)が必要となります。面接はアメリカ国内または一部の空港で実施されていますので、審査が完了した段階で予約を取り、到着した空港で受けることもできます。(承認されると、後日お手元にグローバル・エントリー・カードが届きますので、その次の渡航から使用することができます)
【グローバル・エントリーのメリット】
・入国審査時間の大幅短縮
・自動化ゲートの利用
・TSA PreCheck(米国内空港でのセキュリティチェック優遇)との同時取得・連携
詳しくは公式サイト(英語)をご覧ください。
メンバー様から寄せられる「よくあるご質問」
ESTAについて、メンバーの皆様からお問い合わせをいただくご質問を以下にまとめてみました。
Q. 申請の際、滞在先の住所と電話番号の入力を求められました。どうしたらいいですか?
A. ご予約の確認書、もしくはメンバーウェブサイトの各リゾートページに住所と電話番号の記載があります。そちらを参考にお手続きをお願いします。
Q. HGVでESTAの申請を代行できませんか?
A. HGVでは申請の代行はできかねます。ESTA公式サイトにてその手順が解説されていますので、ご自身でのお手続きをお願いします。
Q. ESTAの有効期限がわかりません。
A. ESTAについてのご自身の情報は、ESTA公式サイトにアクセスしたのち、ご自身の申請番号を入力することでご確認いただけます。もし申請番号がわからない場合は、申請者の「個人申請の状況を確認」を選び、氏名、生年月日、パスポート番号、パスポートの発行・有効期限などの情報を入力して検索します。
Q. ESTAは、渡航認証のメールをプリントアウト(印刷)して持っていけばいいのでしょうか?
A. ESTAはパスポート情報とインラインでリンクされているため、基本的に紙の書類を携行していく必要はありません。入国時の書類提示も不要です。ただし、不意の技術的なトラブルやシステムエラーに備えて、印刷した書類を持っていればスムーズに解決できることもあります。また、国境警備員に質問を受けた際、印刷した書類がお手元にあれば、登録時と同じ回答をすることが容易に可能です。プリントアウトした書類の携行をおすすめします。
また、その他の「よくある質問」については、ESTA公式ページ内のこちらのページをご覧ください。
ESTAは、アメリカでバケーションを過ごす際に必要となる、シンプルかつ迅速な電子認証システムです。旅へお出かけになる前に、必ずご自身の有効期限やステータスを確認する習慣を身に付けていただくと安心です。
ぜひ、このページをクリップして、先々のバケーションにお役立てください。
※こちらは2025年11月時点の情報をもとに作成しています。今後変更となる場合がございますので、最新情報はESTA公式サイトでご確認ください。
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